『ねちょりっくす』

いきなりだが俺はめっちゃ口がくさい。歯磨きしてもくさいところが悩みどころだ。(我流
この前、知人とアンパンマンの話をしていたが、5分経過したところで、そいつは意識を失った。(シン
そう、俺としゃべる奴は大体途中で気絶してしまうので、今や誰も俺と話したがらないのだ。
もちろん友達と呼べる友達はおらず、俺はいつもさびしんボーイだった。(我流
そんな俺だったが、ある日渋谷で声をかけられた。
「君にぴったりの仕事があるよ」怪しいサングラスをかけたおっさんが話しかけてきた。(シン
その怪しいおっさんは俺と話してる途中にやはり気絶し、救急車で搬送された。
その後のことは一切知らない。彼は元気にしているのだろうか?
それからちょうど1週間が経ったそのとき、(我流
そうだ、ひきこもってインターネットで働けばいいんだ!俺って天才??!!
クラウドワークソというクソの集まりの在宅ワークに応募してみた。(シン
どうやらその業務はスカイプという通話ツールを使ってのテレアポ的な内容らしく、
俺はスカイプをするためにアマゾンで1280円のヘッドセットをポチり、次の日届いた。
テレアポに初挑戦するも、マイクを通じて口臭が客に伝わってしまったらしく、
次々と客が倒れていくので軽くニュースになるほどだった。俺はすぐさまクビになった。(我流
警察も事情聴取に来たが、来る刑事さんは、みんな失神してしまうので、取り調べにならなかった。
結局もういいよ、と無罪らしい。(シン
実は俺、こんなくだらないことをいつも考えてネタにしている売れない漫画家だ。
今回のネタは意外とつまらなかったのでボツ。(我流
本業は18禁の、獣姦ものなのだが、カバと男優のせっくそは需要がないらしく買っていくのは身内だけだった。(シン
だがあくる日、俺の人生を左右する衝撃の事態が起こった。
俺が先日出版した「ねちょりっくす」がベストセラーになり、一瞬で俺はセレブとなったのだ。(我流
「ねちょりっくす」のサイン会はそれこそ手がねちょりっくすのアキバ系男子がたくさん来てた。
俺は「は・・きもいんだけど」とつい本音が出てしまった。(シン
「にゃ、にゃんだとぉ〜↑」ヲタの一人がそれを聞いていたらしくその場でそいつは怒り出した。
何を考えたのかイキナリそいつはヲタ芸をはじめ、気がつくとそれにつられてサイン会に参加していた全員がヲタ芸を踊っていた。
一部のヲタはどこから出してきたのかサイリウムを振りかざし、きらびやかなネオンで通行人たちは魅了されていった。(我流
そう、魂の躍動!俺が求めていたのはこれだったんだ!用意してくれたサイリウムをもらい俺も一心不乱に踊り始めた。(シン
俺達はひとつになった。そこにたまたま隕石が落ちてきて俺達はその衝撃波で木っ端微塵に消し飛んだ。(我流

Fin

戻る
inserted by FC2 system